- 2025-1-30
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本当にお世話になった、親分が1/27に突然亡くなった。
55歳という若さで。
先週も飲みに行ってゲラゲラ笑っていたのに、突然いなくなった。気持ちの整理なんかできるわけないけど、お通夜も告別式も慣習的な儀式だけが凄いスピードで迫ってきて今はそこで感謝を精一杯届けるためだけに動いている。
日を追うごとに現実味が出てきて、きっと式が終わったらとてつもない虚無感に襲われるんだろうな。でもまた忙しい日常に戻って、徐々にその存在が昔の人になっていくことも本当に嫌だな。
亡くなってから三日間ずっと考えていてどう処理していいのか分からず、ただ一緒にいた時間がかけがえのない瞬間だったことを痛感しています。あまりにもあっけない。
この感情のまま僕が先輩に教えてもらったことと好きだった考え方や思想を残しておきたいなと。
人生がぶれそうになった時に内省できるように、「おまえアホか」とまた軌道修正していただけるように久しぶりにブログを書くことにしました。
生きていた時は考えたこともなかったけど、
振り返るほどこんな人間はいないなと思えるし、先輩の元で10年間働けたことに感謝の気持ちが溢れています。
1.隣人におせっかいでも関われ
当たり前ですが、世の中には色んな人間がいます。合わない人間は遠ざけた方が楽だし、関わらずに傍観する人の方が多い。でも諦めずに自ら関わっていき、世話を焼く選択を自然にしている先輩をずっと見てきました。ダメだと烙印を押された人間も、トラブルメーカーの問題児も、30個下の新入社員も、皆に平等に厳しさと愛情を注ぎ、どれだけの人の可能性が開花してきたか間近でみてきました。決めつけずに、判断せずに、変わらない愛情を注いでる姿は本当にカッコよく尊敬しています。そんな風になれたらなと思っています。
2.欲望を解放して人生を楽しめ
よく寝て食べて、酒は浴びるほど飲め。仲間と乾杯しろ。〆には寿司かステーキを食え。その後にデザートを食べてまた乾杯しろ。二日酔いでも7時に出社しろ。毎日アポ電しろ。アポとれ。好きな女性がいるならデートに誘え。告白しろ。たくさん旅行に行け。来月はフィリピンに一緒に行こうな。先月は女子会韓国ツアーに参加させてもらったんや。楽しそうやろ?いいからアポとれ。55歳で船舶免許をとった。今はワインスクールに通っとんねん。こうやってグラスを回して匂いを嗅いでトロみをたしかめるんや。イケてるやろ?クニテニで土日はテニスしとんねん。八丈島ほんと好きやわ。カジキマグロ来年は釣ろうな。やりたいことリストがあと100個あんねん。いいからアポとること。還暦で引退?アホか死ぬまで働くわ。しんどくなったらパタヤに逃げろ。また帰ってきたらええやんか。あとハイボールは一回のオーダーで2つ頼め。すぐ無くなるから。いいから新規アポ とること。常に前向きで、生命力に溢れた先輩の言葉は、今も耳に響きます。貪欲な好奇心と行動力は、人生のお手本だなと思えます。
3.カッコ悪くても前に進め、スカすな
先輩は新規アポ電から営業数字を獲得する文化を30年前から作り上げた人です。焼け畑と言われる企業のリストから、狙いを定め、担当者を探し、電話をかける。100件かけてもよくて3件ぐらいのアポ。受付でブチギレられてクレームになることも多いです。コンサルティング部門でキャリアを伸ばす方がクレバーでスキルも上がるよ?今時電話とか非効率で時代錯誤じゃない?アポ部(笑) 様々なことを言われることもありますが、先輩は変わらず30年続け、今はゼロイチ倶楽部として、それが会社の一つの大切な文化になりました。非効率?当たり前やろ。でもその姿勢が、意思が一番大事なんだと。失敗ぐらいするやろ。でも前に進め。先輩はタイピングが下手くそな55歳でしたが、人差し指でゆっくりと毎日営業メールを大量に打ち込んでました。驕ることなく、上がることなく、謙虚に一歩づつ進んでいく亀が最強なんだと教えてくれました。
4.最後は人として
32年生きましたが、人生はやっぱり一筋縄ではいかないです。隣の芝生が青く見えることも、想像もしない試練がやってくることも、人間関係がめんどくさくなることもあります。そんな中でも選択を迫られる時は大体飲みに連れていってもらってました。ステークホルダーが多いと判断が難しいことも、ビッグスケールで示唆を与えて導いてくれました。いつでもセーフティゾーンを作ってくれて強く挑戦できる環境を作って頂きました。まずは自分がしっかりと報告できるような成果を残して、次は僕自身が皆にセーフティゾーンを作れるような人間になれるよう努力していきます。
5.マメになる
営業先にこまめに連絡をとること。40名の営業マンに日々進捗確認を取ること。人間の機微に気づき、OBや管轄部署を超えて優しい一言をかけられる人間であること。人生のやりたいことリストを作って消化していくこと。マメじゃないとできない。そしてマメであることは相手への思いやりを持つということと表裏一体なんだなと思います。
最後に
明日がお通夜で明後日が告別式。きっとまた色んな感情が湧いてくると思うし、教えてもらったことはもっとたくさんあるのでまだまだ追記していきたいなと思ってます。先輩が30年かけて作った文化や大切にされてきたこと、先輩だったらどう考えるかなと一呼吸し、意志を継いでいきたいなと思ってます。
悲しくてどうしようもないのですが、先輩に出会えたこと、10年間一緒に働けた感謝と誇りを胸にまた明日から生きていきます。
※追記
告別式を終えて、今日からまた新しい一週間が始まる。先輩がいない人生が始まる。突然の訃報から数日、200名を超える人々が最後の別れを告げるため集まり、40基を超える供花が並ぶ中、改めて先輩の存在の大きさを痛感しました。
業界の重鎮から若手社員まで、そこに集う人々は皆、言葉を尽くして説明するまでもなく、その存在だけで全てを納得させてくれる藤井さんの人生の答えだなと思いました。
決して昔の人にせず、教わったことや受け継いだものを生き、伝えていくんだと、そしてまたコツコツ前に進んでいきます。本当に10年間お世話になりありがとうございました。